はじめまして。当ブログの管理人、micuです。
このページでは、私がなぜ手作り食を愛犬に与えるのかについて書かせていただいています。一部愛犬の死についても触れておりますので、不快に思われる方は閲覧をご遠慮くださいませ。
始まりは実家犬のフードによる皮膚トラブル
私は物心ついた時から兄弟同然に犬と育ち、犬は家族だと幼いころから当然のように思っていました。
当時飼っていたのはゴールデンレトリバーです。その子ははじめこそドッグフードを食べていたのですが、体調面におけるいくつかの問題から、母が転々とフードを変えては試していた時期がありました。私が小学6年生の頃です。
問題が起きていたのは皮膚。下腹部と内股に赤いぽつぽつとした湿疹ができ、非常に痒そうにしていました。
動物病院では軟膏が処方されて程なく治ってくるのですが、また同じところに湿疹ができ、そしてまた軟膏を貰い…いつになったら治るのか、その頃の私は幼いながらにやきもきしていたのを覚えています。
同じ時期に他の子犬の友達が体中から出るフケに悩んでいました。薬用シャンプーでも効果がなかったそうです。
二匹の犬には共通点がありました。ドッグフードが同じだったのです。
原因はひょっとしたらこれにあるのではとお互いフードを変えたところ、その後両犬とも皮膚のトラブルは一切なくなりました。
これをきっかけに母はドッグフードについて色々と調べ始め、その原材料の事実を知り即座に手作り食に切り替えました。今当時のことを聞くと、これでは犬の健康に程遠いのではとの思いから始めたそうです。
そして私はその様子をずっと間近で見ていました。
しかしまだ小学生だったので犬ご飯の作り方などはちんぷんかんぷん。
母が作ったものをただ愛犬に与えるのが私の役目で、この頃はまだ犬の食事内容や栄養について何も知りはしませんでした。
ただ愛犬が尋常でなく喜んでご飯を食べていたのだけは覚えています。
愛犬の死
大学を卒業し社会人となって実家を出て半年後、愛犬は11歳半で老衰により亡くなりました。
母の話ではいつものように洗濯物を片づけていた時、眠るように安らかに、気付いたら息を引き取っていたということです。
その半年前私はまだ実家暮らしで、そのころ愛犬はすでに年で足をうまく動かせなくなっていました。それでも毛ヅヤはキラキラのまま、笑顔も輝き、楽しそうにしっぽを揺らせて愛嬌を振り撒く姿を見て、
「元気そう」
と思っていました。
その「元気そう」な姿のまま、苦しむことなく逝ってくれたのです。
健康への確信
私は仕事で立ち会えませんでしたが、実家の母が手続きなどすべて行い、無事に愛犬は火葬となりました。「手作り食は健康を作る」と母が確信したのはこの時です。
何が確信に繋がったかは後にして、とにかくこの時私は電話でこう報告を受けました。
「動物霊園のスタッフさんがね、こんなに安らかな顔で逝った犬は見たことないって言うてはったよ。栄養が行き渡っててストレスもなければ、稀にこういう幸せな表情のまま逝けるんやって言うてはったよ。
あの子は大・大・大往生やって言うてもらえたよ。」
涙交じりの母からの報告でした。
私も大粒の涙を流しながら、愛犬は本当に幸せだったのかも、本当に苦しまずに最期を迎えられたのかもしれないなぁと、少しほっとしたのを覚えています。
そしてそれから数年後、私は既婚者となり、家庭にフレンチブルドッグの子犬を迎えることになりました。
その頃には実家ではすでに2頭目のゴールデンレトリバーが暮らしていました。
1頭目とは違い2頭目のゴールデンレトリバーは子犬の頃から手作り食を始め、迎えたばかりの私のフレンチブルドッグも、ゆくゆくは手作りにした方が良いと母に勧められました。
しかし手作り食に馴染みはあっても知識も作った経験もない私は到底自分にできる気がせず、なぜ手作りが良いのかとまず理由を聞いてみたのです。
すると母から返ってきた返事は驚くべき内容のものでした。
火葬してわかった愛犬の健康状態
母の話です。
一頭目の愛犬を火葬した時、驚くことに指先の細い骨全て、全ての歯、そして喉仏に至るまで、綺麗にそのままの形で残っていたそうです。
一般的に喉仏までそのままの美しい形で残っていることは滅多にないそうで、火葬場のスタッフさんには「何百頭と火葬したけど、喉仏も欠けることなく完全な形のままなんてこんなに綺麗な状態の骨は初めて見た」と言われたそうです。
嫌な話になりますがそのスタッフさんによると、犬の死に顔は6割以上が口が裂けたような苦しい顔だと言います。しかし一頭目の愛犬は、穏やかに眠るような表情のまま最期を迎えることができました。
火葬場で長年働く方は焼き上がりの骨を見ただけで健康状態が分かると言いますが、健康そのものの骨を残し、穏やかな表情で逝ってくれたことに心から感謝しています。
さらなる確信
また母の犬友達にコーギーの子が居ましたが、1頭目の愛犬が亡くなって数年後、その子も亡くなりました。
そのコーギーの飼い主さんはかなり健康に力を入れている勉強家で、愛するコーギーの健康は絶対に守ると、食事は食材内容から鮮度、保存方法まで気を遣い、手作りを徹底されていました。
そしてやはり火葬して骨や歯、全てがそのままの美しい形で残っていたということです。
手作り食が健康を作る。
母の確信はより確かなものとなりました。
なぜドッグフードではなく手作り食が良いのかと問う私に、母はこう言いました。
「この間親戚のYさん亡くなったやろ。お母さん火葬場まで行ってん。細い骨とか小さい骨なんか、全然残ってへんかってん。
ご病気もあってスカスカの骨やったけど、あの病気はそもそもジャンクフードをよく食べる人がなることが多いんや。Yさんそういうのお好きやったし…」
病気で長年苦しんでおられたYさんの骨を見ると、1頭目の愛犬がいかに健康だったか改めて分かったと言います。
「食べ物が体を作るねん。インスタントばっかりやったら病気になるのもわかるやろ?市販の多くのドッグフードは新鮮な食べ物とちゃう。フードばっかりやと1頭目の子みたいな最期にはなられへん。
人も犬もいつかは必ず死ぬものやけど、綺麗に亡くなってくれたら、幸せな一生やったんかなって、残された方にも救いになるよ。
手作りはフードに比べたら手間かかるけど、大事な家族の食べ物や、苦にならへんから手作りにしときぃ」
そして私は犬の手作り食を始めることになったのでした。
犬の手作り食を始めて
愛犬の健康のためにと始めた手作り食ですが、これが不思議なことに大喜びで食事にありつく我が子の姿に、逆に私の方が幸せで満たされていくのです。
正直な話、新婚の頃主人に食事を褒められた時よりもなぜか断然嬉しかったです(笑)
犬は言葉は通じませんが、不思議なほど心が通じる生き物だと私は思っています。
物言わぬ犬たちですが、飼い主の愛情のこもったご飯はより一層美味しく感じるのかもしれません。
愛犬の健康と幸せを守るため、また自分も愛犬と共に幸せになりたいから、これからも手作り犬ご飯を続けていこうと思います。
当ブログについて
まずお伝えしておきたいのは、犬の手作り食は獣医師さんによっては勧められるものではありません。また逆に手作り食を勧めている獣医師さんも多くいらっしゃいます。
当ブログはドッグフードが良いか、手作り食が良いかという話をしたいわけではありません。双方にメリットもデメリットも存在します。
そもそもその点について議論を展開することは無意味です。(すでに何十年も前から様々な機関でその議論が行われてきていますが未だに決着していません。専門家が長い年月決めかねていることを、一般人が今日明日で決められるような問題ではないと私は思います。)
また人間の食事も和食やイタリアン、中華など様々なジャンル・考え方があるように、手作り犬ご飯も様々です。ベジタリアンやほぼたんぱく質のみの食事など、色々な考え方が存在します。
当ブログはそれらを否定するものでは一切なく、ただ愛犬の健康や食べる喜びのために何が良いのか、何ができるか、その選択肢のひとつとしてご覧いただければと思います。
また、公開しているレシピは病気を治すものではなく、あくまでも健康的な生活を目指すものです。病気の時は必ず専門の医療機関に連れていき、食事は犬の食事に精通した獣医師の指導を受けてください。
当ブログはホリスティック獣医師の花崎勝代先生(北里大学獣医学部卒業 動物関連専門学校講師)に監修していただき、犬の手作り食を長年続けている母や、母の犬友達の長年の実践経験から得たリアルな情報を提供しています。
ブログ管理人は手作り犬ご飯の資格は保有しているものの、獣医師ではないことをご了承ください。
当ブログのレシピについて
また、食事内容は犬の健康的な食事を理想としております。
栄養だけではなく漢方の薬膳や陰陽、五行説も取り入れながら、食材が本来持つ力をなるべく生かしたメニューとなります。そのため使う食材は次のようなことに留意しています。
*体の中の有害物質を排除する食材
*抗酸化作用の力を持つ食材(病気の原因となる酸化物質に対抗するもの)
*消化を促す食材
*免疫を上げる食材
*強肝、利尿など各臓器の働きを助ける食材
また全てのメニューは基本的に10㎏の健康的な成犬のご飯という前提で作成しています。
ご愛犬の体の大きさや消化の得意不得意、喉の大きさなどにより、量や切り方、調理の仕方はご変更ください。
犬の手作り食の量について
犬の手作り食の食事内容、食材の分量、割合について
子犬、老犬などの場合は犬の食事に精通した獣医師にご相談ください。
子犬の成長期における手作り犬ご飯について
日に日に大きくなる子犬の成長期には栄養満点のご飯を
老犬の食事の注意点や接し方について
またおすすめの食材などが書いてある場合もありますが、そればかり摂ると栄養が偏る原因となりますので何事もほどほどに、バランスの良い食事を心掛けてください。
なお、アレルギーや消化不良、病気など個体によっても差があるため不安な時はお控えください。
与える場合は飼い主さんの自己責任となります。ブログ管理人はいかなる責任も負うことができませんのでご了承ください。
個体によって差があるので食事内容の方向性を確認するという意味でも、最低年に一度、定期的な健康診断を受けることをおすすめします。
こんな考え方、こんな犬の食事もあるんだな、と、少しでも手作り犬ご飯のご参考になれば幸いです。
参考図書
ブルース・フォーグル博士のナチュラルドッグケアブルース・フォーグル博士
動物看護のための小動物栄養学 (動物看護学全書 (08))阿部又信先生 日本小動物獣医師会 動物看護士委員会(監修)
「愛犬のための症状・目的別栄養事典」須崎恭彦先生
「薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖」 喩 静先生、植木 もも子先生 (監修)
「あらゆる病が消える―体質別健康法」長谷部南宗先生
「現代病からの解放―今、なぜ長谷部式健康法か」長谷部南宗先生
「すべてがわかる! 「発酵食品」事典 (食材の教科書シリーズ)」小泉 武夫先生 (監修)、金内 誠先生 (監修)、 舘野 真知子先生 (監修)
「元気で丈夫な子にするための 「手作り犬ごはん」の食材帖」岡本 羽加先生、 高崎 一哉先生、安川明男先生
など
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