成犬と成長期では食事内容が大きく変わってきます。今回は成長期における食事、栄養素のお話です。まずは成長期ほど多くのエネルギーが必要な理由をご覧ください。
成犬の食事について詳しくはこちら*犬の手作り食の食材の分量、割合について

 

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幼い時期ほど多くのエネルギーが必要

人よりも圧倒的に早いスピードでグングン大きくなる成長期には、体の元となる材料がたくさん必要です。
小型犬は生後8~12ヶ月、中型犬、大型犬は生後10~16ヶ月で成熟します。そして小型、中、大型犬のいずれも一番成長率の高い時期である最大成長期は生後6か月齢です。

下の表を見ると離乳直後のまだ小さな体の時ほど、体重に反比例して一日に必要なエネルギーの割合が高いことが分かります。赤ちゃんほど成長するために多くのエネルギーが必要だということです。

大人になるための細胞分裂を繰り返し、日に日に体は大きくなります。一日中寝ているように見えても体内では必死に肉体作りの作業を繰り返しているわけですから、エネルギーが多く必要なのも頷けます。

具体的な食事量については個体差、月齢差があるためこうとは言えませんが、平均値を知るにはこちらの本をご参考ください。

愛犬のための 食べもの栄養事典

初心者にもわかりやすい計算式が載っていておすすめです。

成長期に特に与えたい食材、栄養素

肉、魚ー体の元になる栄養素ー

成長期の犬にとってまず重要なのはたんぱく質です。たんぱく質、つまり肉や魚は筋肉や内臓、血液などの生成に欠かせません。これが体の元になっていきます。体の元になる栄養素なので、不足すると健康な体を保つことができない必須の栄養素となっています。

牛、豚、鳥、ラム、魚、大豆などはスーパーで手に入れやすい食材です。ローテーションして使っていきます。アレルギーがある場合はネット通販でうさぎやヤギ、馬などを購入するのも良いでしょう。

魚類も様々な種類があり、手に入れやすく栄養豊富な食材として非常に有益です。
魚類はたんぱく質をはじめ、ビタミンB群が豊富に含まれています。また、カリウムやカルシウムなどのミネラルも豊富です。青背の魚には注目の栄養素であるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)も入っています。DHAは脳の発達に欠かせません。EPAは血液をサラサラにし、循環器系にとても良い栄養素です。

成長期の子犬にとって丈夫な骨を作るカルシウムと、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、発育を促すビタミンB2なども多いので非常に役立つ食材と言えるでしょう。

鰯など骨の柔らかい魚は頭からしっぽまで内臓も含めて丸ごと与えるのが理想ですが、骨は喉に詰まったり体内を傷つける恐れがあるため、ペースト状になるまで細かく砕くなど工夫が必要です。
※なお骨に関しては、詰まる恐れや内臓に刺さる恐れを考えるとわざわざ与える部位ではないとも言えます。特に加熱した鳥の骨、鯛など魚の硬い骨は絶対に与えないでください。しかしカルシウムは骨や歯を丈夫にする非常に重要な栄養素なので、代わりに小魚や大豆などを積極的に摂ると良いでしょう。ただしサプリメントのカルシウムは過剰になり過ぎないように注意します。

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きのこ類ー免疫アップー

基本の野菜類に少しプラスしたい食材がきのこです。
きのこ類はほとんどカロリーはありませんが、食物繊維も豊富で肥満防止としても注目され、免疫力アップに役立ちます。まだ免疫が低く抵抗力の少ない子犬には食べさせてあげたい食材です。(与える際は細かく刻むことをおすすめします)

特にしいたけやまいたけはビタミンDも豊富です。ビタミンDは丈夫な骨を作るのに欠かせないので成長期には良い食材です。

しいたけ、まいたけ、えのきやエリンギ、しめじなど、スーパーでも気軽に数種類のきのこが手に入るため、肉類同様ローテーションして様々な種類を与えることができます。

きのこを煮込むとスープにもその成分が溶け出すので、スープごと与えると水分も栄養も摂れて一石二鳥です。
なお、きのこは冷凍することで栄養価が上がる珍しい食材なので、冷凍してその都度必要量を取り出して使っても良いでしょう。

植物油

幼犬にとってビタミンEはとても重要で、成長期には成犬の2倍ほどのビタミンEが必要だと言われています。
ビタミンEは一般的には抗酸化力がとても強く、活性酸素を無毒化する若返りの栄養素として有名です。不足すると骨格筋の形成に影響し精子形成不全、腸平滑筋の褐色色素沈着などを起こします。

ひまわり油や小麦胚芽、アーモンド等のナッツ類から採れた植物油等からビタミンEを摂り入れてみると良いでしょう。

手作り犬ご飯ではなくドッグフードだという方も、ドッグフードにほんの少し植物油をかけて与えることをおすすめします。理由はこちら*ドッグフードの酸化を防ぐひと工夫

サプリメントの注意点

もちろんここに上げた食材だけでなく、まんべんなく様々な食材から各種栄養素を摂ることが必要であり、ビタミンやミネラルのバランスも大切です。
成長期はどうしてもたんぱく質が食事のメインとなるので、野菜が少ない分ビタミンが不足しているかもと思った時は、サプリメントや犬用総合ビタミン剤を使うのも良いでしょう。

しかしサプリメントなどは子犬の成長を助けてくれますが、これらを摂り入れる時は注意すべきことがあります。単体の栄養素(ビタミンAだけ、ビタミンCだけ、というようなもの)ではなく、色々な種類の栄養素が含まれているものを使うようにしてほしいのです。
理由は栄養素は単体で摂っても体に吸収されることはなく、単体で体内に入って来てもそれが体内で働くことがないためです。

栄養素は栄養同士が相互に関わり合って体に作用します。
例えば「風邪気味だからビタミンCを摂ろう」と思ったとします。その場合、リノール酸とビタミンB5がなければビタミンCは体に吸収されません。
また、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンA、鉄がなければせっかくビタミンCが体に吸収されても、体の役に立つことはありません。

これはビタミンCに限らず全栄養素に言える話です。「バランス良く食べる」のはこういう理由があるからなのですね。1種類だけの栄養素では体内に吸収されることも、働くこともありません。

詳しくはこちら*犬が食べる物って?効率的に栄養を吸収するために

なので単体の栄養素しか入っていないサプリメントは避け、なるべく様々な種類の栄養素が含まれているものを選ぶと良いでしょう。但し過剰摂取も良くないので、摂取量などは専門家に相談すると良いでしょう。

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食材の割合と食事の回数について

一生懸命体を作る時期である成長期の食事には、体の元となるたんぱく質が最大で8割強必要となります。
たんぱく質:穀物(炭水化物):野菜の割合は、およそ8:1:1です。
※穀物に関してですが、犬は穀物の消化が苦手ですから、柔らかくする細かくするなどの工夫が必要です。米粉は細かくて使いやすい食材なのでおすすめです。

しかし体が小さいため、必要な量を一気に食べると胃の負担になってしまいます。
成犬になれば一日2回食で平気な子がほとんどですが、成長期の内は最低でも3回食、できたら本当に幼い内は1日あたり4~5回以上に分けて食事を与え、数か月かけて食事の回数を減らしていきます。
下は食餌回数の参考例です。

食事の回数が多いため便の回数も多くなりますが、体が成長するまでだと思って頑張りたいですね。
ちなみにブログ管理人は愛犬を迎え入れた時は6回食から始め、その後獣医師の指摘を受け8回食に増やし(すごく大変でした…^^;)、それから徐々に数か月かけて2回食にしました。現在通常は2回食ですが、よく運動した日などは食事の量を増やし、3回に分けて与えたりしています。

少しでも手作り犬ご飯のご参考になれば幸いです。

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