前回二回にわたりペット産業について考えてみました。
*記事はこちら*
ペット産業の実態-前半 子犬販売の裏側
ペット産業の実態-後半 悪質な子犬販売業者は実際にいる

日本ではペットは法律上「物」であり、諸外国から比べると日本におけるペットへの扱いはかなり立ち遅れているようです。
ペット産業について、最後に殺処分について考えてみます。

ペットの保護施設

EUではペット、特に犬を扱うペットショップは限られており、ごくわずかしかありません。犬を飼いたいと思うなら、法律により資格を持ったブリーダーからの購入が基本です。(そんなEUでも近年ネットで違法に犬の売買が行われていることもあるようですが…)

日本以外の国でも諸事情で飼い犬を手放すことがないとは言えません。
そんな時、多くの国ではそういう犬を決まったところで保護し、次の飼い主を捜すシステムが出来上がっています。

アメリカなら「アニマル・シェルター」というペットを保護するところが一般的なようです。ウサギなどの小動物もいます。
アニマルシェルターの中でも民間シェルターには「ノー・キル」と「ロー・キル」シェルターがあります。こちらでは保護した動物を簡単に安楽死などさせず、心身共に健康になるようにして、新たな飼い主を見つけ譲渡を目指すのだそうです。

ドイツだと「ティアハイム(Tierheim)」 というボランティア団体が運営する施設があります。もちろん犬以外の動物もいます。世界一の動物保護施設と言われることもあるようです。

 

参考 ヘルプアニマルズ

 

日本にも同じようにNPO法人の「ティアハイム・ジャパン」があったり、災害時に迷い犬となり引き取り手が見つからない犬を訓練し、立派な災害救助犬にして活躍させることで犬の命を救う団体もあります。
しかし諸外国に比べると、そのような保護施設はまだまだ少ないと言わざるを得ません。

平成25年度犬・猫の殺処分数

平成25年度の諸事情で飼えなくなって殺処分された犬、猫の数を環境省が発表しています。


参考 環境省 動物の愛護と適切な管理

全体で言うと犬の殺処分は28.570頭。猫は99.671匹にも上ります。
表をよく見ると引き取り数のところに所有者不明と書いてあります。保健所に飼い主が持ち込んだものではないということです。うっかり逃げ出した犬もいるかも知れませんが、飼い主に捨てられた犬も含まれるのではないでしょうか。

「(注)幼齢の個体は主に離乳していない個体を示す」とあります。
離乳していない犬が自ら母犬から離れることはありません。つまり飼い主が自分の家で産まれた子犬、子猫を捨てた可能性も考えられます。

この数が多いと感じるか少ないと感じるかはそれぞれですが、この数だけ殺処分されたということは間違いありません。

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EUと異なる日本の殺処分の方法

次にEUと日本の殺処分の方法が異なることについてです。
EUでは最悪殺処分になった時にも次のような法律が定められています。


参考 国立国会図書館

殺処分が行えるのは獣医師等資格を保有する人か、適格な人物のみとなっています。
大事なことは、殺処分される動物に、出来る限りの痛みや苦しみを与えない方法にしなければならないと決められているところです。

 

では日本はどうでしょうか。

名称は「安楽死」ですが、実際は安楽ではありません。
保健所に持ち込まれた犬はおおよそ一週間でガス室に入れられます。

飼い主を待ちわびる犬は、一日ずつガス室に近い部屋に移動していきます。
死の前日、それまでワンワンキャンキャン啼いていた犬は、次の部屋がガス室と分かるのでしょうか、なぜかその日は静かで啼き声もあげないと言います。

最後の時に職員の方が犬を腕に抱いてあげると聞いたことがあります。職員の方も辛いでしょう。そして処分された犬達は自動的に火葬されるようになっているそうです。

安楽死、ガス室と言いますが、使われるガスは二酸化炭素(CO2)です。酸素がないため息ができず、苦しみながら犬たちは息を引き取ります。

なぜこんな残酷なことをするのか。
最悪殺処分でも、せめて苦しませない様に出来ないのか。
疑問に感じる方も多いと思います。

ガス室での処分が低コストであるのがその理由のようです。一瞬にして楽に死なせるような注射には人手もコストもかかります。

人間の都合で動物の命や幸せが奪われていくわけですが、この殺処分について誰も処罰されることはありません。殺処分にならないように犬もその他の動物も、ペットは家族の一員として最後まで大事に飼ってあげてほしいと心の底から思います。

 

78円の命プロジェクトという動画を見つけました。
殺処分についての作文がきっかけで動き出したプロジェクトです。興味のある方はぜひご覧ください。

 

出典 78円の命プロジェクト

 

次回は犬の飼い主の為の有名な「犬の十戒」を紹介したいと思います。
犬の飼い主のための「犬の十戒」